アンテナの種類で違う!アンテナ工事を依頼する際の注意点とは?

2019.08.10
最終更新日:2019.08.28

テレビを見るには放送電波の受信が不可欠で、そのためにテレビアンテナの設置工事を依頼する人も多いでしょう。しかしアンテナにはいくつかの種類があるのをご存知でしょうか。昔からよく使われているタイプのものから、様々な放送電波を受信するものまでありますが、住んでいる地域や電波の受信状況など、様々な要件を考慮した上で選ぶ必要があります。どんなアンテナがあるのかを知り、我が家のライフスタイルに合うものを選んで快適なテレビライフを送りましょう。

受信性能が高い八木式アンテナとは?

テレビアンテナと言えば、昔からよく住宅の屋根などに設置されている、魚の骨のような形をしたアンテナを思い浮かべる人も多いでしょう。このタイプは最も古くからあるアンテナで、八木式アンテナと呼ばれるものです。

テレビの放送電波は、テレビ局で撮影された映像を一旦電気信号に変えた上で、ケーブル等を利用して電波塔へ送られます。そして電波塔から送られる放送電波をアンテナが受信することで、家庭でテレビを見られるようになるのですが、電波塔から家までの距離や、電波塔と家の間に高い建物があるかどうかなど、環境によって受信状況が変わることもあります。

八木式アンテナは基本的には屋外に設置するタイプのアンテナで、受信性能が最も優れていることが特徴です。そのため様々な環境下で利用でき、価格も5000円以下とお手頃であるというメリットの多いアンテナです。

一方、自宅の屋根など高い位置に設置することになるケースが多く、形があたかも魚の骨を模したような形をしていることもあり、新築の住宅やスタイリッシュな外観を好む人にとっては、景観を損ねるというデメリットもあります。他にも高い位置に大きなアンテナを取り付けるため風雨の影響を受けやすく、台風の時期などにはしっかりと固定していないと傾いてしまい、工事を依頼しなければならなくなるケースもあります。

さらに場所によっては鳥がとまりやすく、糞の被害に遭うことも考えられます。少しの糞であれば問題ありませんが、常に鳥がとまっているとアンテナだけでなく屋根に糞が溜まることになります。簡単に掃除ができない場所なだけに、糞が溜まっていることに気づかずに放置していると、屋根を劣化させるばかりでなく、鳥の糞に含まれている菌が人の肺や体内に入る危険性もあります。

よくあるケースでは無いとはいえ、周囲の住宅の状況やアンテナなどをよく観察した上で選びたいものです。糞害や景観のデメリットを感じないのであれば、費用も安価で受信性能が安定しているため、おすすめのタイプと言えそうです。

素子数が多い方が良い?

八木式アンテナには素子と呼ばれる棒があり、電波を呼び込む役割をする「導波器」や前方から来た電波をより強力に受信させる役割のある「反射器」などを総称して、素子と呼びます。八木式アンテナは、素子が多い方が受信感度が高くなり、素子が14本であれば14素子アンテナとなり、30素子アンテナというものもあります。

良好な受信状況であれば20素子アンテナを取り付ける家庭が多いのですが、電波塔から距離が離れていたり障害となる建物があったりして、受信状況が悪い場合には、素子数の多いアンテナを設置することで、受信環境を良好にできます。

八木式アンテナ自体が、もともと受信性能の高いアンテナなので必ずしも素子数の多いものを選ぶ必要はありませんが、受信環境が悪く一般的な八木式アンテナではきれいに映らない、また受信できない場合は、パラスタック式アンテナという種類のアンテナを使うと良いでしょう。

パラスタック式アンテナは旧来の八木式アンテナと同様の仕組みで、同じく魚の骨のような外見のアンテナですが、アンテナの軸に対し素子がX状に配置されています。X状になっていることで、旧来のアンテナより受信性能が上がり、14素子アンテナの場合、実質2倍程度の素子がついているのと同様の受信性能になります。

旧来の八木式アンテナより数千円程度、価格が高くなりますが放送電波の受信が難しい地域などではおすすめのアンテナです。デメリットとしては、サイズが少し大型になるため、風の影響を受けやすいので設置の段階できちんと取り付けをする必要があります。

パラボラアンテナのメリットとデメリット

テレビアンテナには先に紹介した八木式アンテナ以外に、パラボラアンテナという白いお皿状のアンテナもあります。住宅や集合住宅のベランダなどに設置されているのをよく目にしますが、これは一般にBSやCS放送と呼ばれる衛星を使った放送電波を受信するアンテナです。

BS放送は地球の赤道上から上空36000キロに打ち上げた衛星を利用しています。地球の自転速度と同じ周期で周回しているため、地球からは静止しているように見えることから、静止衛星と呼ばれ東経110度に打ち上げられています。

この衛星に向かって地上の送信局から電波を送り、衛星から送り返された電波をパラボラアンテナで受信しますが、例えばBS放送の場合は、無料で視聴できるチャンネルを含めて、30チャンネル以上が視聴可能です。

スポーツや映画、アニメなどそれぞれのジャンルに特化したチャンネルも多数展開されているため、趣味や子どものためにBS放送を視聴したい場合は、パラボラアンテナを設置する必要があります。

パラボラアンテナは、ベランダなどに設置できるため、屋上などに取り付ける八木式アンテナと比べると、台風など風の影響を受けにくいのがメリットです。またCS放送も併せて視聴したい場合は、ひとつのパラボラアンテナでBS用とCS用の2つの受信用コンバータを搭載したものを選べば、別に設置することなく視聴できます。

デメリットを挙げるなら、BS、CS放送は地上の衛生から電波を受信しているため、設置する際に方角や角度の微妙な調整が必要になり、少しずれただけでも映らなくなってしまう繊細な面もあります。

ベランダなど自分でできそうな場所に設置できるメリットもありますが、知識や自信の無い人は業者に依頼するようにしましょう。

電界強度に合ったアンテナ設置が重要

テレビは、電波を自宅に設置したアンテナで受信することで見ることができます。例えば地デジの場合、放送局から送られた映像が近くの発信所に送られ、この発信所の電波塔からさらに自宅のアンテナへと放送電波が送信されることで、電気信号で送られた映像を見ることができるようになります。

アンテナを設置する上で重要なのは、電波塔から送信されている放送電波が、どの程度のレベルかを知ることです。送られる電波の強さを電界強度と言いますが、電波塔からアンテナまでの距離が近ければ近いほど強度が高く、逆に距離が離れるほど電波の強度が落ちることになります。

しかし電波塔から自宅のアンテナまでの距離が近くても、高い建物やビルがあり、それが障害となれば電界強度は低くなります。電界強度はそのレベルによって「強電界地域」、「中電界地域」、「弱電界地域」のように分けられます。自宅の電界強度がどの程度なのかを把握し、それに合ったアンテナ選びをしないと、弱電界地域ではきれいに映らなかったり、ノイズが混じったりする原因になります。

弱電界地域では、八木式アンテナの素子数の多いものを選ぶことで解決できる場合がほとんどですが、景観などを理由に使うアンテナを選びたい場合には注意が必要です。事前に業者などに電界強度を調べてもらう方が良いでしょう。

まとめ

日々何気なく見ているテレビですが、ストレスなくきれいな映像を見ることができるのは、電波の強度など様々な要件に合ったアンテナを設置してこそです。もちろんケーブルテレビなど、アンテナ設置以外にもテレビを見る方法はありますが、最小限の出費に抑えたい場合や、でテレビ視聴の時間が少ないなど、最低限のチャンネル数で良い場合には八木式アンテナはおすすめでしょう。

電波の強度が低い地域に住んでいる場合も、アンテナの選び方ひとつで、十分にきれいな映像を見ることができます。一度設置してしまうと、簡単に替えることが難しいため、どんなアンテナがあり、自分の家にはどのアンテナが合っているかを知った上で、選ぶことが大切です。

また地デジ以外の衛星放送を視聴したいのかどうかも先に決めておかないと、後からアンテナを追加設置するのが困難になるケースもあるので、注意しましょう。