アンテナ工事をする際に気を付けたい火災保険の選び方

2019.08.14
最終更新日:2019.08.28

テレビを見るためにはアンテナの取り付けが必要です。もちろんアンテナを立てる以外の方法もありますが、費用の面などからアンテナでの受信をする家庭も多いでしょう。しかしアンテナは屋根の上に取り付ける場合が多いため強風の影響を受けやすく、また地域によっては積雪による重みで倒れたり破損したりと、思わぬことが原因で修理が必要になることがあります。取り付けてある屋根そのものにも被害が及ぶこともあるため、アンテナ工事をする際は加入する火災保険の補償内容についての知識を持っておき、万一の事態に備えられるようにしましょう。

アンテナと火災保険の関係は

通常住宅を購入、借りる際は火災保険に加入します。一軒家などであれば家財だけでなく建物も補償する住宅総合保険、賃貸などの集合住宅の場合は、建物は自分のものではないため室内の家財道具などを対象に保険を準備するのが一般的です。

火災保険という名称から、火事による損傷などを対象に補償されると思われがちですが、火災保険のパンフレットや約款などを見ると、火災だけでなく落雷や爆発、風災、ひょう災、雪災なども補償されます。

普段の生活において爆発やひょう災と聞いてもすぐにはピンと来ないため、火災保険に加入する際もよく検討せず、不動産会社などに紹介された保険にそのまま加入するという人も多いでしょう。

しかし近年は温暖化の影響などでゲリラ豪雨の被害に遭う可能性も高く、爆発はともかく落雷やひょう災、雪災などは以前にまして身近な災害となってしまいました。

そうした災害から住宅や家財を守り、万一の際の補償をしてくれるのが火災保険です。各家庭で適切な保険を準備していないと、万が一の際に自費だけでは修理費用を賄えないケースが増えています。そのため火災や落雷などだけでなく、水災や水漏れ、盗難、飛来物や落下物などによる破損までも補償対象となる、住宅総合保険というものもあります。

このように住宅や大切な家財を守るために準備する火災保険ですが、意外に知られていないのが、アンテナの損傷も補償対象となる点です。とくに地上デジタル放送を受信するための八木式アンテナと呼ばれる、魚の骨を模したような形のアンテナは、屋根や屋上などに取り付けることが多く、日常的に吹曝しの状態にあるため強風や大雪などの被害を受けやすいと言えます。

テレビアンテナは、少しずれただけでも電波を受信できなくなり、また損傷するケースではアンテナだけに留まらず、固定していた屋根などにも損害が出る場合もあり、意外と大がかりな被害になりがちです。

アンテナ工事をする際は、準備するべき火災保険の内容を確認し、すでに火災保険に加入済みの場合は、契約内容や補償内容、免責事項などを確認しておきましょう。

アンテナの破損で保険が適用されるケースとは?

火災保険に加入していれば、仮にアンテナが強風や大雪で倒れたり曲がったりした場合にも、保険が適用されるケースがほとんどです。台風などで曲がったり折れたりした場合には風災補償、雪の重みなどによって倒れたり損傷した場合には、雪災補償が適用されます。

しかし、中には風災や雪災などでのアンテナの損傷時は、補償対象にはならないとしている保険もあるため、現在加入している保険の約款をよく確認しておくことが大切です。

もしくは補償対象であっても、一定の損害額に達していない場合は支払われないという、フランチャイズ方式で保険加入している場合もあります。フランチャイズ方式の保険は、旧来の保険商品に多いタイプなので、心配な場合は保険証券を確認しておきましょう。

地震による破損にも適用できる?

自宅が家事になったり、水災にあったりした場合の建物や家財の補償は、火災保険で補償されます。

また、大きな地震が起きると、建物が損壊したり、家財が壊れたり濡れてしまうなどの被害に遭うリスクが考えられます。地震の際には揺れよる落下などで家財が損壊するかしれません。さらにこれまでに起きた、大きな地震では倒壊などの被害よりも、地震が原因で発生した火災での被害が多数報告されています。

このような地震を原因とする火災での損害は、実は火災保険では補償されません。地震による火災は地震保険で補償されるため、火災保険に加入する際に地震保険にも一緒に加入する人も多いと思います。

また地震保険は単独での加入はできず、火災保険に付帯することで加入できるものです。そして地震の揺れによるアンテナの損傷も同じく、地震保険に加入していることで補償の対象となるため、地震保険への備えをどうすべきかは、日ごろから十分に検討しておく必要があります。

フランチャイズ方式と免責について

昔加入した火災保険をそのまま継続している場合や、これから新たに火災保険の準備を検討している人に注意してほしいのが、フランチャイズ方式と免責についてです。フランチャイズ方式は、旧来の火災保険契約に多く取り入れられていた方式で、保険のパンフレットや約款などでは20万円フランチャイズ方式などと書かれている場合があります。これは20万円までの少額の損傷は保険金の支払対象外であることを意味します。

風災や雪災による被害は比較的軽度であるケースも多く、被害額が少額の事案に対して保険会社が調査や事務手続きをする手間を省けることから設定され、契約者が支払う保険料も安く抑えられるメリットがあります。

この場合は損害額が20万円を越えない場合は保険金は1円も支払われませんが、逆に損害額が20万円を越えた場合は、保険金額の上限まで保険金が支払われます。

20万円を越えるかどうかで大きく変わるため、仮に強風などでアンテナが倒れた場合は、屋根や瓦の損傷がないか、また窓ガラスが割れるなどの被害が無いかなどを確認しましょう。合わせて20万円を越えれば保険金請求できるため、まとめて請求することがコツです。

住宅火災保険や住宅総合保険では30年などの長期契約になっている場合もあるので、特に古い保険に加入している場合は改めて確認しておくと良いでしょう。

一方で免責方式というものもあり、混同しやすいので注意が必要です。フランチャイズ方式が20万円を越える損害に対して保険金が支払われるのに対し、免責方式では0円、3万円、5万円、10万円など保険会社が用意した免責金額を選択します。

設定した免責金額が、保険金から差し引かれて支払われるというもので、免責金額はいわゆる自己負担額なので金額が高いほど保険料が安くなり、低い免責金額を選択すると、被害に遭った際の自己負担額は減りますが支払う保険料が高くなります。

例えば20万円の損害額で、免責金額を3万円に設定していた場合は、3万円は自己負担ですが17万円は支払われます。損害額が20万円に満たない場合でも自己負担額以外は支払われる点が、フランチャイズ方式との大きな違いです。

近年は旧来のフランチャイズ方式から免責方式が主流になっています。火災保険のすべての補償を一括にして免責金額を設定できる場合もあれば、風災、ひょう災、雪災の部分にだけ設定できる場所もあります。

保険会社の契約内容により異なるため、確認しておきましょう。また住んでるいる地域により水災や雪災など、リスクやニーズに応じて補償を厚くする部分を決めることも大切です。

保険金請求の手順は?

アンテナが風災や雪災などで倒壊、破損してしまい修理する場合は、補償の対象となっていれば保険金請求できます。もちろん災害だけでなく、春一番などの強風や突風などによる破損や倒壊にも適用されます。

アンテナ修理をして保険金請求する際の手続きは、まずは加入している保険会社に事前に確認や相談をすることが大切です。その際、本当に風災などでの倒壊かどうかを判断するため、可能であれば写真などを撮っておくと良いですが、八木式アンテナのように屋根に取り付けている場合は、無理に屋根に上がろうとはせず、保険会社や修理業者に任せることです。

実際に修理をする際の費用は、一旦立て替えて支払い、その後で修理業者からの見積もりや請求書を保険会社へ提出、認められると保険金が支払われます。

まとめ

住宅購入や賃貸の際は、基本的に火災保険の加入を同時に行います。アンテナ工事をする際は、自宅の火災保険がどのような契約内容なっているかによって、保険金請求ができる場合もあれば、1円も支払われない場合もあります。

仮に災害などで被害が出れば、他にも何かと出費がかさみます。数万円という少額であったとしても、補償の対象であれば保険機請求したいものです。

これから火災保険を新たに検討する人も、昔加入した火災保険をそのままにしている人も、アンテナ設置をしているならぜひ契約内容や補償の範囲を見直してみてはいかがでしょうか。